感想

ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』

友へ。 秋から観ていたドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』の最終回を見届けました。競馬の世界を舞台に夢と継承を描いた二十年間の物語。人間ドラマらしいドラマだったなあという感想です。全体的にしっかりした作りだったので、見ごたえのある映像と脚本ゆえ…

『死にたいけどトッポッキは食べたい』

友へ。 ペク・セヒ『死にたいけどトッポッキは食べたい』読了。少し前に売れていた本です。よかったと言っている人がいたので読んでみました。本屋では女性向けエッセイの棚に置いてあって、私もなんとなく見聞きした情報から女性向けの自己啓発本みたいなイ…

『私の孤独な日曜日』

友へ。 月と文社『私の孤独な日曜日』を読みました。無名の人々が「休日のひとり時間」について書いたエッセイ集です。孤独というと冷たくてネガティブなイメージだけれど、ここに載っている文章の孤独はなんだか慣れ親しんだ毛布のようなあたたかさを持って…

『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

友へ。 胃に優しい刺激の少ないものを摂取したくなって阿佐ヶ谷姉妹のエッセイ集を引っ張り出してきました。テレビの雰囲気そのままのゆるい文体とゆるいテーマのエッセイに思わずこちらもまったりした気分になってしまいます。かつて阿佐ヶ谷に住んでいた身…

頂点への道

友へ。 もう何度目かわからない『ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP』の視聴を終えました。手持ち無沙汰でつい。競馬には三歳馬が挑戦するクラシック戦線というものがありますが、一九九九年の一連のレースを原案に、実在した馬を美少女化したウマ…

『私たちに名刺がないだけで仕事してこなかったわけじゃない』

友へ。 『私たちに名刺がないだけで仕事してこなかったわけじゃない 韓国、女性たちの労働生活史』という本を読みました。激動の時代を支えた韓国のシニア層の女性たちにインタビューして、どんな人生を送ってきたか聞き取った一冊。私も名刺を持たない人間…

『生きのびるための事務』

友へ。 坂口恭平・道草晴子『生きのびるための事務』を読みました。筆者の経験をもとに、生きのびるやり方について語る漫画形式の本。すでにあるやりたいことに対して段取りをどうするかというような事務の技術の話が中心です。ほうほうと思うところもあり、…

『甲子園の空に笑え!』

友へ。 このところ真面目な本ばかり読んでいたので息苦しくなってきました。生きるとは何ぞやみたいなやつばっかり。そりゃ疲れます。お気楽な漫画でも読んでバランスを取ろう。本棚にあった川原泉『甲子園の空に笑え!』が甲子園の始まった今の季節にぴった…

『急に具合が悪くなる』

友へ。 『急に具合が悪くなる』という本を読みました。がんを抱える哲学者・宮野さん(エース役)と人類学者・磯野さん(キャッチャー役)による、「病」をめぐる往復書簡。手紙のやりとりというよりは言葉のキャッチボールをしているような感じの本です。お…

『居るのはつらいよ』

友へ。 東畑開人『居るのはつらいよ』を全部じゃないけど再読しました。筆者が沖縄の精神科デイケアで心理士として過ごした日々とそこで考えたことを記した一冊。エッセイのように読みやすい本ですが感想が難しい。「ただ、いる、だけ」が脅かされる世界にあ…

『弱さ考』

友へ。 井上慎平『強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考』を読みました。鬱になった筆者の「”弱さ”とは何か?」という問いから、現代の社会や経済やビジネスを分析し、弱いままにどう生きるかということを考える一冊でした。タイトルから勝…

『いのちの初夜』

友へ。 なんとなく北條民雄『いのちの初夜』を再読していました。戦前の時代、ハンセン病にかかった主人公が療養所に入ったその初夜の出来事を描いた短編小説です。 「尾田さん、あなたは、あの人たちを人間だと思いますか」 (略) 「人間ではありませんよ…

『夜と霧』

友へ。 ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』を読み直しました。二次大戦時のホロコースト体験の記録であり、生きることの意義を考える本でもあります。人生にはなにかが待っていて、投げられる問いに応えることに意味がある。こんな感じでしょうか。うまく…

『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』

友へ。 病院の待ち時間に『本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む』を読み終えました。病院の待ち時間を明るくできそうな本だったので最近ずっとその時間だけに読んでいたのです。タイトル通り本をあまり読んだことのない男が読書する本で、「走れメロ…

『春の雪』

友へ。 三島由紀夫『春の雪』を読み終えました。華族文化にひかれます。登場人物、特に聡子さんの言葉遣いなどはもう過ぎ去ってしまった時代の典雅さをたたえていてうつくしいです。印象に残った台詞です。 「どうしてでしょう。清様と私は怖ろしい罪を犯し…

歌舞伎版『白雪姫』

友へ。 明るい気分になりたくてなにか笑えるコンテンツをと思った時にむかしインターネットで見た歌舞伎版の白雪姫が思い浮かび、何度目かわかりませんがまた見ました。歌舞伎俳優の協会が数年に一度俳優祭というファン感謝イベントを行うのですが、そこで演…

『君たちはどう生きるか』

友へ。 少し前にジブリの『君たちはどう生きるか』を見ました。大人の今よりも子供の頃に見たら印象が強かっただろうなという感想です。でも子供の頃に見たらちょっと難しかったかも。相反しています。総括的なことはまだ浮かんできません。私は戦前の時代が…

『舞妓さんちのまかないさん』

友へ。 ずっと読んでいた漫画『舞妓さんちのまかないさん』が完結しました。全三十巻、買い集めてしまった単行本が我が家の本棚の一角を占領しています。ここまで長い漫画を最初から最後まで読んだのは久しぶりだったかもしれません。 この漫画、タイトル通…

『新時代の扉』

友へ。 何日か前に劇場版ウマ娘新時代の扉を見ました。ジャングルポケットが主人公のやつです。ポッケの物語もよかったのですが、二時間近い作中でトータル五分くらいしか出演していないオペラオーに釘付けになってしまいました。そもそも見ようと思ったきっ…